部活が教えてくれた、人生の縮図

先日、友人との会話で高校時代を思い出しました。私は当時、野球部に所属していました。その日々には言葉や行動に表れた独特の“文化”がありました。今回は、部活でしか通じない“ルールや空気”を少し振り返ろうと思います。

3年生の頃、野球部は選手・マネージャー各3人ずつ、計6人でした。学年で見ると3年生が2人ずつ、2年生が1人ずつの小さなチームです。普段は仲良しですが、グラウンドに降りると空気が一変します。ガラッと変わるその理由のひとつが、顧問の先生の存在です。とにかく怖い。いや、本当に怖かったです(笑)。日常の延長線ではない独特の緊張感と暗黙の了解。そんな“野球部の文化”の中で過ごしました。

ルールの1つが「部活ノート」です。顧問も加わり回す交換日記のようなもので、週に1度まわってきます。そこにはミーティングでは言いづらい本音や想いが書かれていました。今は手元にありませんが、1部がメモに残っています。

“ 必死さが足りない ”

“ 泥臭く、カッコ悪く、一生懸命に動く ”

“ 覚悟を決めたからには限界を超える ”

“ 会話と主体性、他人への干渉 ”

今振り返ると当時の自分の方が大人だった気がします。今の自分はどうか? 環境に甘えていないか? と考えます。“ 野球部は人生の縮図 ”と言われたことがありますが、その通りだと思います。あのノートの言葉は今の自分にも当てはまります。覚悟を決めて文化服装学院に来て、主体的に泥臭くやれているか。もう1度自分と向き合いたいです。

上京前、最後に顧問の先生から言われた言葉があります。「当たってくだけ!!」――“砕けろ”じゃないところが先生らしく、「思いっきり失敗してこい!」と背中を押された気がしました。今年で成人。甘えたことは言えません。誰が持っているのか、どこかに眠っているのかわからないあの部活ノートを見つけて読み返そうと思います。何を書いているか想像するだけでドキドキしますが(笑)。

photo & text by mimi

2005年生まれ、島育ち。食べることが何よりの幸せ。身長はやっと143cmに! でもまだまだ伸びる(と信じたい)。小さな体で電車や学校のエレベーターと格闘しながら日々アップグレード中。友だちと一緒に韓国のダンス番組を見ることにハマっている。
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