ファッションモデルコース卒業生
山本 奈乃羽
経歴
2022年 文化服装学院 ファッション流通科入学
2024年 文化服装学院 ファッション流通科 ファッションモデルコース卒業
・現在の仕事のこと
女優として活動している山本さん
Q:現在の仕事と仕事内容を教えてください。
A:今は事務所に所属して女優業をしています。モデルコース在籍時はモデルを目指す人が多かったのですが、私は女優がやりたかったです。まだ女優業だけで生活していけるほどではないですが、最近だと鉄道会社のウェブCMに出演しました。
Q:CM見ました! ああいうのってオーディションで採用されるんですか?
A:そうです。CMのオーディションって本当に変わっていて。飲料製品のCMのオーディションを受けた時は 「まずお風呂上がりに飲み物を飲んだ感じで」 「次は、初めて飲んで美味しくて興奮している感じで」 「じゃああんまり美味しくなかったなって反応で」 みたいに演技を見られるんです。それで楽しい雰囲気のオーディションだったら面接官がめちゃくちゃ盛り上げてくれます。それに瞬時に対応できるように、日頃からリアクションのイメージを膨らませるようにしています。
・モデルや女優を目指したきっかけ
仕事や在学時のおもしろエピソードを語る山本さん
Q:どのようなきっかけからファッションモデルコースに入ったんですか?
A:もともと文化に入ったのもモデルコースに入るためではなかったんです。地元が岡山だったから芸能が全然身近な存在じゃなくて、現実味がなかったっていうか。でも学生生活を送る上で作品撮りやショーのモデルをやらせていただくようになって。私は服を作ったり、販売するよりも、自分が着て楽しむ方が好きだなって思うようになって。それで自分を魅せるための学びができるモデルコースを選びました。
Q:そうだったんですね。その中でモデルではなく女優を目指すようになったきっかけとかあるんですか?
A:もともとダンスをやっていて、どっちかっていうとコンテンポラリーっぽい感じのをやっていました。コンテンポラリーの感情を込めて踊る表現が好きだなっていうのがあって、ポージングを取る写真のモデルっていうよりかは映像の方が楽しくできるっていうことに気付きました。あと自分の努力では変えられない身長、顔立ちとかそういうのに一時期すごく悩んじゃって。モデルをしていて苦しいなって思うことが多くなっちゃいました。それなら自分の持っているものを活かせるお仕事がしたいと思って、女優を目指すようになりました。それと誰かのためになるようなお仕事がしたいって思ったのが大きいです。高校時代、心が疲れてしまった時に音楽や映画に救われた経験があって。今は誰かが辛い時に映画を見て元気付けられるような存在になりたいと思っています。
・コースで身に付けた技術のこと
役者やモデルとマルチに活動する山本さん
Q:今の自分に活かされていると感じるファッションモデルコースの授業はありますか?
A:フォトシューティングっていう授業ですかね。カメラマンさんがいろいろな場所で写真を撮ってくれて、その学びが今の仕事で活かされている気がします。仕事が決まるためにはまずコンポジションの書類審査があって、そこを通らなきゃオーディションにすら行けないんです。言ってしまえば写真で決まる仕事なので、写真がすごく大事なんですよ。学生時代にその授業を受けたことで、自分の表情のバリエーションを掴めた気がします。例えば微笑むくらいから大爆笑まで、笑顔でも5段階くらいあって。そういうのをカメラの前で挑戦できる機会ってなかなかないので、本当に自分の魅せ方の勉強になったと思います。
Q:確かにそんなに頻繁にプロのカメラマンさんに撮ってもらえるって、モデルを目指す人にとってはすごく恵まれた環境ですもんね。あとファッションモデルコースはウォーキングの授業が多いイメージがあります。
A:そうですね。確かに1番多かったのはウォーキングでしたね。やっぱりショーのモデルを目指している人が多いから、みんな真剣にやっていました。でもモデルや女優以外でも、表に出る職業は絶対に美しい姿勢を求められるから、みんなに役立つものだと思います。
・日常的に意識していること
在学時の作品撮りの様子
Q:仕事をする上で日常的に意識していることはありますか?
A:当たり前だけど健康管理と時間を守ること。女優の仕事ってすごい朝が早いんですよ。ほとんどが始発集合で、中でも早かった時は4時半集合とかで。遅刻して撮影が進められなかったら違約金払わななきゃいけなくなったり、全体に迷惑がかかるので何が何でも起きなきゃダメです。私は朝が強い方だから大丈夫だけど、これから目指す人とかは朝の苦手意識を克服しておいた方がいいです!
Q:遅刻や欠席は学生生活でも意識した方がいいことですね。信頼関係にも関わりますし。自分の中でイメージを作るようにしていると先ほど仰っていましたが、そのためにしていることなどありますか?
A:普段からいろいろ考えて過ごしているのと、映画を観たり小説を読んだりしています。映画を観ることによって意識せずともいろいろなイメージができるじゃないですか。何も見ていない人とたくさん見ている人では引き出しの数が違うと思います。 あと日頃から本を読むっていうのは台本を読むことに通じていて、文章からその人物の感情を読み取れるようになるんです。私は映画も小説も好きなので勉強している感覚はないですが、日頃からそういうものに触れることで身についていることも多いんだと思います。
・後輩・在校生へのメッセージ
後輩・在校生へのメッセージ「全て自分次第♪♪」
Q:コースの後輩や在校生、入学を考えている人にメッセージをお願いします。
A: 「全て自分次第」 です。 こういう芸能系を目指していて、知ってはいたものの思っていたより女優志望、モデル志望の人はすごくたくさんいるんですよ。オーディションで役を勝ち取れるのも狭き門で。受け身でいても何も起こらないから、自分から行動しなきゃダメだし、上手くいくかどうかも誰かがやってくれるじゃなくて全て自分の行動によって結果が生まれると思っています。それでも上手くいかないときは 「なんで私の魅力をわかってくれないんだ」 って傲慢になるのではなくて、自分に何が足りないのか、求めてもらうためにはどうしたらいいのかを考えるようにしています。自分で選んだ道だから全部自分次第です。
Q:大事なことですね。文化に入ると自分で選ぶっていう状況が多くなりますよね。
A:そうですね、コースを選ぶときも誰かに言われたわけじゃなくて自分で選んでいるし。その選んだ道の中で目立つためには待っているだけじゃダメです。傲慢にならず謙虚に、そして 「全て自分次第」 頑張ってください!