瘋癲の店 ベビーカステラとフルーツあめ

ひさびさに会った私の連れはベルボトムを履いて過ごしていまして、私もまたベルボトムを履いて過ごしています。そんなヒッピーが2人新宿を歩いていると東宝ビルの横あたり、カラオケ館と無料案内所の間の道路にベビーカステラを販売している車とフルーツ飴を販売している車があります。

以前にも見掛けましたが、買うのは初めてでした。私も連れも専らベビーカステラ派、フルーツ飴なんぞ眼中に無いのだけれど、掲げられている暖簾か、襷のようなものを見てひかれてしまったのです。「瘋癲のフルーツあめ」瘋癲。フーテン。それは私がこの世のカルチャーで1番と言っても過言では無いほどに魅了されているカルチャーです。

「瘋」…頭痛、精神病、狂人「癲」…狂う、気が狂れる

狂うことを表す文字の中で1番格好良いと思う。瘋も狂っていて癲も狂っている。そんな瘋癲な露店を見つけて喜んでいるのは新宿で私ただ1人だけだろう。たかが露店。しかし店名として瘋癲を使うそのセンスが好きです。既にベビーカステラを買うための列に並んでいるのにも関わらず、たった2文字の「瘋癲」という漢字を目にして、「あぁ、こっちの方を買ってやろう」だなんて揺らいでしまいました。そんな酔狂人は他にもいるのでしょうか。

そんなことばかり考えているとベビーカステラはこんがり焼きあがって、カステラが入った紙袋は私たちの腕の中に。取り出すとベビーカステラはハート型でした。Love&Peaceヒッピーたちを歓迎してくれているのかと思いました。。やはり新宿は面白い。ぜひ歌舞伎町に行って、食べてみてほしいです。

photo & text by るーな

音楽とファッションの中毒者。日本のカルチャーに興味がある。最低月に1回ライブハウスに行かなければ悶え苦しむ体。人間臭い人が好き。狐顔で職人気質なロックン・ロール男は更に好き。
Instagram:@ru_luna1219

るーな