新・心臓

毎朝の満員電車、代わり映えのしない学校生活とアルバイト。そんな退屈な日常を、一瞬で彩る魔法のような音楽に出会ってしまいました。いい意味で常軌を逸している目まぐるしいイントロ、常識人ならそんな音を作らないだろうとツッコミたくなるようなメロディライン、脳内物質がドバドバ出る感覚にさせられます。今回は、わたしが今もっとも注目している【D.A.N.】の魅力をお伝えしようと思います。

私たちが普段耳にするポップソングの “常識” が、彼らの前ではいとも簡単に書き換えられてしまう。激しく暴れるロックではないのに、じわじわと、しかし確実に脳の奥深くを侵食していくような、エレクトロでオーガニックなグルーヴ。D.A.N.の音楽を語る上で外せないのが、じわじわと脳をトランス状態へと導く「ミニマル(反復)の美学」です。

初めてD.A.N.の音楽に出会ったのは、高校2年生のときです。テスト勉強のお供にランダムでディスカバリーステーションを流していたときに、今まで聞かないジャンルなのにあまりに耳心地が良すぎるその曲が、ずっと頭から離れませんでした。同じリズムやフレーズが繰り返されているはずなのに、なぜか1秒たりとも飽きない。それどころか、聴き進むにつれて音のレイヤーが重なり、景色がどんどん変わっていく。「次はどんな音が降ってくるんだろう?」とワクワクしてしまうような音楽に初めて出会い、一目惚れの感覚に近い感情を抱いてしまいました。冷たいのに、熱い。 お洒落なのに、牙がある。

そんな、気まぐれで計算し尽くされたミニマリズムの裏側で、こちらの理性をじわじわと溶かしていく確信犯的なグルーヴ。 「心地いい」と油断した瞬間に、その牙で脳のいちばん深いところを噛みちぎられるような、底知れない中毒性がここにはあります。

「No Moon」

「Anthem」

「Daydreaming」

全て違う雰囲気のD.A.N.節を感じることができるので、お聞きください。

photo & text by TOHKO

派手な髪色と、個性的なネイルと、バンギャと間違われるメイクアップをしているくせに、「ただ派手なだけの真面目っ子」と言われて、嬉しいような悔しいような。来世は、蜷川実花の生み出す世界観で生きられたらいいな。
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瞳子(TOHKO)