ここはどうやら、世界一住みにくい都会らしい。

こんにちは。凜です。

今回は、私の世界観に影響を与えた、一冊の本を紹介します。「TOKYO STYLE」という、90年代の東京の「安い部屋」を撮影した写真集です。

この本の何が面白いか。よくあるお洒落なインテリアや無機質な空間の写真集ではありません。狭くて、散らかっていて、汚くて、美しい。東京の“リアル”が詰まっているんです。

私は、東京という街に生まれ育ち、東京という街を愛しています。この街のカルチャーを、「部屋」という形で読み込むのはすごく面白くて。

私にとってのファッションは、服だけじゃなくライフスタイル全体を指すので、こういう他人の「生活」を知ることは、とても刺激になります。

東京って、狭いくせに人が多くて、世界一住みにくい都会らしいんですよ。でも、手を伸ばせば何でも届く距離にある。そんな「コックピット」のような感覚の居心地の良さが、東京の魅力だと思います。

代々木の展示にふらっと立ち寄った際にこの本に出会い、その場でAmazonで中古本をポチる。私たちが生まれた頃に発行された文庫本なので、今は中古しかないと思います。

430ページにも亘って、ぼろくて乱雑な部屋がフルカラーで紹介されており、見応えは抜群です。サブカルやノスタルジーな雰囲気が好きな方には、ぜひ読んでいただきたい一冊。

photo & text by 凜

上京組よりも路線に疎い東京人。高校時代に実家を追い出され、優雅に一人暮らしを満喫中。趣味はオンラインゲーム。どうぶつの森とかじゃない。対人のFPSが好き。他には音楽、映画、アートなど。サブカルチャーに育てられた。
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