家族の情熱から生まれた店
台湾にある私の実家が営むサーフセレクトショップは、小さな漁村に佇む青い海岸線の隣にあります。後ろが山で手前が海、すごく自然環境に恵まれているところです。このショップは、サーファーである父が趣味でやってるお店です。
子供時代に深く刻まれている記憶はほとんど海です。小学校4年生までは都会に住んでいたのですが、その頃都会から1時間半の漁村にワンルームの家を借りていました。金曜日の学校終わりに父の車に乗って、海で週末を過ごすのがうちのルーティンでした。この習慣は赤ちゃんから小学校4年生までずっと続いていました。
父は若い頃から、波に身を投じ海の魅力にとりつかれました。わたしが産まれた後も、その情熱は衰えることなくむしろ深まりました。そして、私が小学校5年生の時に、私たち家族は海のあるところへ引っ越す夢が叶ったのです。
新しい生活に慣れてきた数年後、父はその情熱でお店を持つ夢へとつながりました。小さな漁村に佇む青い海岸線の隣にある父のサーフセレクトショップはサーフィンに関するさまざまな商品を取り揃えていて、サーフボード、ウエットスーツなど父がセレクトしたブランドやアイテムを主に取り扱っています。
店の名は小さい頃から馴染んでいる海辺「Honey Moon Bay」と名付け、私たち親子の人生に切り離せない、大事な名前です。このお店は私の居場所でもあり、家族全員の誇りです。もし台湾に訪ねる機会がありましたら、ぜひ立ち寄ってください。
photo & text by ジェシカ
台湾宜蘭県出身。日本に留学することは小学校6年生からの夢で、この夢はやっと2023年の4月に実現することができた。趣味はカフェ、アート鑑賞と建築巡り。東京の街並みは綺麗でどこから見てもいい構図だ。最近覚えた日本語は「井戸端会議」
ジェシカ