インスタレーションのすすめ

みなさんは美術館やアート作品の展示会に行きますか? 私は2ヶ月に1回ほどの程度でジャンルを問わず興味を持ったものに友だちを誘って行くようにしています。

もしそれらに行かないという人がいたら、何もわからなくてもいいからぜひ足を運んでみてほしいと思います。アートの多くは美術館という”神聖”な場所に置かれ、とてもありがたいもののように管理されている上、歴史的な要素を含むため人によっては近寄りがたさを感じて興味を失ってしまうかもしれません。

しかし私はそれがとてももったいないことだと思っています。歴史を知らなくてもアート作品には” 観て、触れて、感じる ”そのプロセスに意味があると思います。歴史のすべての出来事を知っていても私たちは別の人間で、異なる思考プロセスを持っています。それを自分の中で反芻する。友人と共有する。それができて初めてアート作品は意味を持つと思います。

ここまで読んでもし美術館やアート作品の展示会に興味を持った方がいればぜひ「インスタレーション」に触れてみてほしいと思います。「インスタレーション」とは絵画のようなそれ単体の作品ではなく、展示空間全体をひとつの作品として構成し、鑑賞者がその「空間や体験」をまるごと味わう現代アートの手法です。

このコラムに掲載している写真はダミアン・ハーストが1991年に発表した『後天的な回避不能(The Acquired Inability to Escape)』は、机、椅子、タバコという日常的なオフィス空間の要素を用いて、「生と死」という深遠なテーマを突きつける作品です。閉塞的な空間の周りで自由に観覧している私たちという空間のギャップまで込みで作品になっています。このような私たちがいて初めて完成する作品がインスタレーションと呼ばれます。

中でも私がインスタレーション作品の中で最も好きなものがフェリックス・ゴンザレス=トーレスのキャンディを使った作品です。大量のキャンディが置かれておりそれらの全てが持ち帰り可能であり、作者の恋人がAIDSで亡くなった喪失感をそのキャンディが持ち帰られ形状や重量が変わることで表現している作品です。

「よくわからなかった」「あまり良くなかった」もアート作品に触れる上では重要な”感動”だと思うので、先入観にとらわれずアート、ひいてはインスタレーション作品に触れてみてはいかがでしょうか。

photo & text by Komine 

2002年生まれの23歳。大学卒業後に文化服装学院に入学。
モットーは「どうせやるなら全力で」。趣味はマンガ・ゲーム・イラスト・筋トレなど趣味の幅は広い。SNSやイベントなどで人前に出たり、目立つことをするのが苦手だが、年齢や課題的にそれらを求められることが多いため、日々苦悩中。
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Komine