下町で繰り広げるシルクスクリーンプリント

ストリートカルチャーを語るうえで、プリントTシャツは欠かせないものです。プリントTシャツといっても、そのプリント方法はさまざまです。その中でもシルクスクリーンプリントは、プリントの中でもベーシックになっており、気軽に誰でもプリントTシャツを楽しめるものになります。

何か作品を作りたいと思っていた高校生の時にシルクスクリーンプリントを知りました。最初は家でできる簡単キットを買い、自宅でプリントをしていましたが、この方法では限界がありました。

そのため高校3年生の時、職人がいる錦糸町のプリント工場で修行を始めました。最初は見習いのように職人がプリントしたものを拾って枚数を数えてというシンプルな仕事内容しか与えてもらえませんでしたが、2年もやっていると職人と一緒にプリントをするまでになりました。

一方で、職人と一緒にやっているとシルクスクリーンプリントの本当の厳しさが見えてきました。プリントするスピード、インクによっての力の入れ具合、スキージーの角度、失敗できないというプレッシャー。全てが僕が思っていたシルクスクリーンプリントとはかけ離れていました。

今のご時世、誰もが名前をつけてロゴを作成して、業者に頼んでインスタグラムで宣伝すればアパレルブランドを作ることができます。そのようなストリートブランドが増えているからこそ、Tシャツのプリントはとても大事な要素になります。プリントの色彩や風合いへのこだわりを自分は大事にしていきたいです。

photo & text by Shion Tsurumi

東京都出身。自身のプリントレーベルDedemとして活動している。趣味はスケートボードでいろいろなストリートのスポットを探すのが好き。プリントレーベルdedemではオリジナルのTシャツなどを作っている。

Shion tsurumi