everybody needs somebody

私にとって音楽とライブハウスに生かされてきた20年間だと胸を張って大きな声で言えるくらい、この2つは大切な存在です。私がライブハウスに住み着くようになったのは高校1年生からで、そこから続く暗黒の高校3年間を彩ってくれたのが音楽でした。

体調も含めてすべてが崩れ、日常生活が送れなくなった真っ暗な日々の中で、あるメロディックパンクバンドに出会いました。全て英詞で、何を言っているのか全くわからなかったけれど、直感的に「これだ!」と感じたことを思い出します。

居ても立っても居られなくなり、その日のうちにタワレコに行き旧譜を全部買い込みました。翌週にはそのバンドを見るために静岡まで行きました。それまで学校に行く電車にも乗れなかった人間が、音楽最高! という気持ちだけで何百キロ先のライブハウスにいました。音楽が秘めている力って凄すぎるのです。

それからは、私服がパンパンに入った通学バッグを持って家を出て、学校よりもライブハウスに通う日々が続きました。いくら泣いてもバレないし、泣いても音楽のせいにしちゃえばいいし、当時の私にとっては全てを包み込んでくれる大切な居場所になっていました。SNSで見るようなキラキラした高校生活は送れなかったけれど、私にはこの時代が絶対必要でした。

こうして文化服装学院の学生として、やりたいことを突き詰めている今も、全ての原動力は音楽にあります。課題に追い詰められて終わりが見えない時も、大好きな音楽を聴くとそんなのちっぽけに感じます。私が愛してやまない峯田和伸も甲本ヒロトもずっとそばにいてくれます

みなさんが私のコラムをふと思い出したとき、”THEHIGH-LOWS”の「日曜日よりの使者」を、”The Birthday”の「誰かが」を聴いてみてください。バンド自体全く知らなくても、漠然と救われるんじゃないかと思います。すっごく大きい気持ちになります、きっと!

みなさん、いま大好きで大切にしている音楽、いま全力で大切にし続けてください。いつか聴かなくなる時が来ても大切な感情はずっと消えないはずです。音楽と出会えてよかったー! ありがとう、音楽!

photo & text by 咲貴

2003年11月生まれ。大好きな友だちと音楽と犬によって成り立っている。1日1犬を触ることが毎日の目標。知らない街を歩いている時に急に現れる散歩道が大好物。もう大人なのに目に映る全てがキラキラしている!
Instagram:@inuwanone

咲貴