憧れの人

みなさんの1番尊敬する人はどんな人ですか？　私は「父親」です。

上京する日、私の父は見送りに来てくれた私の友だち10人に、温かいドリンクをほんの数分で買って渡してくれました。バスに乗った後、父が送ってくれたLINEには「今日来てくれた友だちはあなたの宝物で、あなたの自信で、あなたの自慢」とあり、私はバスの中で声を殺して止まらない涙を一生懸命堪えました。父は普段口に出さないけれど実は情が熱くて、温かい。そう感じました。

幼いころからよく外に遊びに連れて行ってくれて、共働きで忙しいにも関わらず愚痴ひとつ溢さない父です。夜ご飯を作ったり、仕事とは別で地域の消防団に入ったり、家業でお米を育てているのに、フルマラソンやトライアスロンなどの趣味も充実させる父です。クセがある上手い絵をたくさん書いてくれたり、木や絵の具などでおもちゃや家具を工作してくれたり、気づいたら靴やシミのついた服を洗ってくれていたりする父です。宴会やマラソンで付ける面白い着ぐるみやアフロを買ってみせてくれたり、終わりのない娘たちの愚痴を聞いてくれたり、毎晩私たちを寝かせてくれていました。

こんな父を選んだ母には頭が上がりません…おそらく父は見返りを求めてやっているのではなく、無意識のうちに人を喜ばせたいというサービス精神が多い性格なのかなと。そんな父が大好きで、尊敬していて、誰よりも味方でいたいです。

私に将来子供ができたら、父のような愛を行動で示す人間になれるように。そんな父と二十歳の節目に富士山登頂を目指します！

photo & text by スミレ