変わらないことのやさしさ

生活の中に自然と溶け込んでいる存在。私にとってのそれは「ぬいぐるみ」です。ベッドや棚の上、部屋の端など、特別に意識して置いているわけではないのに、気づけば生活の一部として収まっています。主張はしないけれど、そこにあるだけで空間の空気が少しやわらぐように感じます。朝、目を開けたときに視界に入るその姿や、夜、電気を消す前にふと目に留まる瞬間が、1日の始まりと終わりを静かにつないでくれます。

毎日忙しく過ごしていると、気持ちに余裕がなくなってしまうこともあります。忙しさに追われ、自分の感情をきちんと感じる前に、次の予定へ向かってしまう日も少なくありません。そんなとき、ぬいぐるみは何も言わず、同じ場所にあり続けます。励ましの言葉も正解を教えてくれるわけではありませんが、その「変わらなさ」が心を落ち着かせてくれるのだと思います。手に取ったときのやわらかさが、考えすぎていた気持ちを、ゆっくりと現実に戻してくれます。

環境の変化など、生活が大きく動く場面でも、ぬいぐるみは変わらずそばにいました。新しい部屋に慣れないときも、見慣れたぬいぐるみがあるだけで、その場所が少しずつ自分の居場所になっていった気がします。人や状況が変わっていく中で、変わらないものがあることは、思っている以上に心の支えになります。

生活を豊かにする方法は人それぞれですが、私にとってぬいぐるみは、気持ちを整えるためのささやかな存在です。特別な意味を持たせなくても、日常の中にそっと置いておけるものがあること。その積み重ねが、今の私の生活を静かに支えているのだと思います。

photo & text by プリン

5月15日生まれ。
幼い頃に読んだ1冊の本をきっかけに、ファッションの世界に惹かれ、文化服装学院に入学。
ぬいぐるみやお花、動物など、癒されて可愛いものが大好き。1番好きな食べ物はプリン。最近はプリンモチーフのグッズを集めることがマイブーム。
Instagram:@05pudding_

プリン